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ふと目を醒ますと、そこは真っ白な部屋だった。
「おい!目を醒ましたぞ!」
そんな声が聞こえたかと思うと、部屋が一気に慌ただしくなる。
「大丈夫か!?」
そう言いながらドアを乱暴に開け、入ってきた人は周りにいた人に押されつけられて、怒鳴られながら部屋の外につれてかれた。
その後に医者らしき白衣を着ている人がやって来ると、簡単な質疑応答をし始めた。
「君の名前は?」
「春原 蒼」
「年齢は?」
「17歳」
「なんで蒼くんはここにいるか分かる?」
「………分からない。けど、背中が痛い」
そう答えると、医者らしき人は手に持っていた紙に記入し、オレがなぜここにいるか説明してくれた。
「え。じゃあオレは通り魔に刺されたのか」
「そうだね」
「そういえば、ここって病院………?それと、貴方は医者……ですよね?」
起きてから気になっていたことを医者らしき人に聞く。
質疑応答をし始め、頭の中の整理が出来てからもう一度病室を見渡して見たのだが、どう考えてもおかしい。
「ふふっ、ボクは医者ですよ。ここも病院です。君が感じている違和感は、ボクが説明するより、この方に説明していただいた方が分かりやすいと思うので、ボクは失礼します」
何か異常が起きた場合にはナースコールを鳴らして下さいね、と言い残すと、医者は部屋から出ていってしまった。
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