1章 転生

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「っう……ぐすっ、う゛ぅ……」  彼は未だに泣いているようで、私の肩に頭をぐりぐりと押し付けながら嗚咽(おえつ)を漏らしています。この方に一体何があったのでしょう? コン「大丈夫、大丈夫ですから落ち着いて呼吸をして下さい」  紺は男の背中を撫でながら耳元で囁いた。 「っ!う、うん。」  男は紺から少し離れて(紺の服は掴んだ(まま))スーハースーハーと深呼吸をした。  顔が赤くなっていますが熱でもあるのでしょうか。 コン「少し失礼します」  紺は少し屈んで男の額に自分の額を当てた。 コン「う~ん、熱は無いようですね」 「えっ!?っあ、ち、ちかっ!」  おや?更に赤くなってしまいました。大丈夫でしょうか。 コン「どこか調子の悪いところはありませんか?」  紺は再び屈み、男の頬を両手で包み込み、宝石の様な黄金色の瞳じーっと見つめた。 「だ、大丈夫だから」  そう言って彼はまた私に抱き付いてきました。ふふふ、甘えん坊さんなんですね。
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