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「っう……ぐすっ、う゛ぅ……」
彼は未だに泣いているようで、私の肩に頭をぐりぐりと押し付けながら嗚咽を漏らしています。この方に一体何があったのでしょう?
コン「大丈夫、大丈夫ですから落ち着いて呼吸をして下さい」
紺は男の背中を撫でながら耳元で囁いた。
「っ!う、うん。」
男は紺から少し離れて(紺の服は掴んだ儘)スーハースーハーと深呼吸をした。
顔が赤くなっていますが熱でもあるのでしょうか。
コン「少し失礼します」
紺は少し屈んで男の額に自分の額を当てた。
コン「う~ん、熱は無いようですね」
「えっ!?っあ、ち、ちかっ!」
おや?更に赤くなってしまいました。大丈夫でしょうか。
コン「どこか調子の悪いところはありませんか?」
紺は再び屈み、男の頬を両手で包み込み、宝石の様な黄金色の瞳じーっと見つめた。
「だ、大丈夫だから」
そう言って彼はまた私に抱き付いてきました。ふふふ、甘えん坊さんなんですね。
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