愛なんて何かわからなかった

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 あたしの奥まで突き刺さって。  声も出ないくらい揺さぶって。 だけど、別にあたしは混乱などしない。  ゆっくりと快楽に、酔いしれてはいるけれど。  一瞬、あたしを訳がわからなくさせて、 誇らしげに自分のモノを突っ立てている、男は。  不様。  慣れ、もしくは天性の才能かもだけど、  女の身体だけを夢中にさせるなんて。 なんてことないのに。    得意気なのが、笑える。  ゆっくりと心が削られていって、 身体も徐々に弱っていくような愛しかたは、 男とはないから。  長く付き合うにはいいのかもしれない。  一瞬で真っ二つに割られても、 すぐ再生されてしまう傷口のように。  男との恋愛の方が、 差し障りなく日常生活が送れる。
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