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カッコいい!こんなカッコいい人が私の目の前にいる。嬉しい。でも彼は気づいてもいないし、見えてもいない。早く言って、幽霊。ストーカーの幽霊だよ。
私は約2年前まで大きいお屋敷のメイドとして働いていた。大手の会社の社長のご主人様と奥様。その御2人の子供、私の5歳下の飯川 晴美(いいかわ はるみ)様と私と同い年で次期社長の亮(りょう)様。晴美様のことはよく知らないけど、亮様のことなら大体は知っている。ひ、密かに想っていた人だから。叶うはずないとわかっていながら・・・。
亮様は、外見もカッコいいし、頭も運動神経も全てが完璧。時期社長というのもあり、お父様の仕事仲間の方からもよく期待の言葉をかけられていた。そんな亮様をいつも遠くから眺めていた。そんな日が続くと思っていたのに、帰り道、大型トラックに跳ねられて・・・、天国に行くと思ったらなぜかお屋敷周辺をさまようようになってしまった。そして、お屋敷で亮様を毎日観察するのが日課になっている。届くはずないのに「おはようございます」「いってらっしゃいませ」「おかえりなさいませ」「おやすみなさい」。私は毎日笑顔で見ていた。時々、勉強中に「好きだよ」・・・なんて告白もしてた。
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