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隠し事 No.3
なんて言えばいいの?急に見えていなかったものが見えだしたんだし、そりゃ焦るよ。
「亮様?鈴畑(すずはた)ですが、先程大きな物音がいたしましたがどうかなさいましたか?」
す、鈴畑さん!亮様専属メイドの鈴畑 あかねさん。
「あ、えーっとー」
私を見て言うべきか迷っている様子の亮様。
「だ、大丈夫!ちょ、ちょっと物落としただけだから」
「わかりました。お早めになってくださいね」
「うん。ありがとう」
あれ・・・。なんか何とかなった・・・。
「とにかく、君は誰?」
さっきよりも落ち着いた口調で私に尋ねてくる。なんて答えよう・・・。
「えーっと、多分幽霊です・・・」
多分ってなに?自分で答えておきながら意味不明な答えかたをしてしまったことに気付く。
「多分って・・・」」
ほ、ほら亮様だって不思議がってるし・・・。
「あの、幽霊です」
これ以上訳をこじらせるのはよくない。しっかりと幽霊って言った。
「あ、!幽霊なんだ・・・。ってことは俺死ぬの!?」
えっーーー!?なんか・・・。そうなの?
「た、たぶん・・・、いや、死なないです。大丈夫です!」
理由は全くないけど大丈夫だと・・・思う。そう、思いたい。
「よ、よかった。で、君って名前ってあるの?」
さっきから質問が多い・・・。それに1つ1つに驚くことがあり過ぎる。
「あ、私は・・・」
ここはしっかりと自己紹介したほうがいいよね。ここで働いていて、なんでこうなったのかも。信じてくれるかは別として。亮様には知っる権利があっると思うし。
私はここまでのいきさつを話し、いつから亮様の近くにいたかは言わずにたまたま近くで音がして部屋に入ったっと説明した。わかってくれるといいけど・・・。
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