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隠し事 No.4
「私は、以前ここで働いていた神崎 夕奈(かんざき ゆうな)です。」
ちゃんと言うといってもこのくらいしかないんだけどね・・・。
「ゆうな・・・さん?ごめんね。聞いたことないや」
思い出そうとしたみたいだけど記憶になんかあるわけがない。だって一切面識がないんだから。
「いえいえ、大丈夫です。」
「君って幽霊だよね?」
「はい・・・」
なんか幽霊って言われるとなんか心にグサッって刺さるなぁ・・・。
「幽霊てどんなことができるの?」
「え・・・?」
幽霊がどんなことができるか?え・・・。なんでそんなこと聞くの?どうして・・・。
「えっと・・・、なんでですか?」
「どうやって俺の部屋に入ったのかなって思って」
あ・・・やっぱり気になるんだ・・・。でも気になるよね。
「壁だけはすり抜けることができます・・・」
なんか恥ずかしい・・・。でも幽霊だからっと言って自由自在にどんなところもすり抜けることはできない。
「じゃあ部屋に入ったのは、そこのドアのところから・・・?」
「す、すいません・・・」
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