過去編 パーティーという名の自慢大会 

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会場内では、スーツを着ている男性達と、美しいドレスで着飾った女性達が、様々な人に挨拶や談話をしていた、重役同士が頭を下げながら話す姿は、ある意味滑稽なのかもしれない、だが現実問題、これが大人の世界でもあり、大人としての礼儀でもある。 男性に比べて女性の数は少なく、どの女性もお偉いさんのパートナーである奥さんだ、女性は男性に比べてかなり煌びやかで華やかな外見をしている。 ジャラジャラとした重そうなネックレスやイヤリングやブレスレット、薄化粧をしている女性もいれば、元の顔がわからないほどの厚化粧で、自分の顔を隠している女性もいる。 足元を見れば高いヒールで美脚を演出して、爪を見ればカラフルで賑やかなマニキュア、髪はワックスなどで固め、誰一人としてドレスが同じ女性は居なかった。 もはや女性同士のファッション勝負に成り果てていたパーティー会場、だがこのパーティーに参加しているのは大人の女性だけではない、まだ幼さが残る女の子も参加している。 その目的は簡単、パーティーに出席しているお偉いさんの殆どが既婚者だが、まだ未婚の男性もちらほらと出席していた、女の子達の目的はその未婚の男性。 いや、正確には女の子ではなく、その女の子の親の目的なのかもしれない、娘が高い地位に立つ男性に気に入ってもらえば、自分達の利益も期待できるからだ。     
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