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3周年のチラシ
高校生の男子が1人で住むには、少しだけ不釣り合いなマンションだが、大城和義は一人暮らしをしている。
よくある理由で、不幸が重なったからだけだ。
高校2年になっているが、部活もバイトもしていない和義は、学校からまっすぐに部屋に帰ってくる。
マンションはオートロック機能がついている上に常時人が居る状態になっている。その上、部屋のドアには監視カメラがついていて、帰ってからでも訪ねてきた人を確認できる状態になっている。
和義が部屋のドアを開けると、白い1枚のチラシが床に落ちた。拾い上げて部屋にはいる。
(なんだろう?)
チラシの一部はなにか書き込めるようになっているようだ。
(え?)
チラシの印刷面には、いたずらとしか考えられない言葉が並んでいた。
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この地で開業して、来週で3周年。
普段では、1人殺すのに、500万円+実費がかかる所を、このチラシの下部に名前を書いていただければ、3名まで無料で承ります。3名の殺人依頼が完遂してから24時間以内に、もう一人を決定していただければ、料金は発生いたしません。
殺し一筋20年
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