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プロローグ
「お主、ほんとに死んでおるのか?」
今にも死にそうな顔をしている白ひげジジィが聞いてきた。
「お前の方が死にそうだな!ってかなんで俺は柱に縛られてるんだよ!」
「ふぉっふぉっふぉっ、まぁ良いではないか。ただの老人の娯楽よ」
ジジィはそう言って目の前にある椅子に座り本を見始めた。
「名前は北上奏か。おかしいのぉ、この本にはお主の死因も書かれておらぬしどこから来たのかさえ書かれておらぬ」
そう言うとジジィは椅子から立ち上がって目の前に立ち俺の顔を近くで見始めた。
「いや、顔近いから!しかも臭いし!」
「それは触らんでくれ。それにしても、どうしてお主はここにこられたんじゃ?」
「そ、それは・・・・・」
それはあの日の夜、俺が立ち入り禁止エリアにある神社にお参りしたことから始まった。
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