1.乙女ゲームのハッピーエンドが破滅フラグでした

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1.乙女ゲームのハッピーエンドが破滅フラグでした

 その日は私の二度の人生の中で最良の日になるはずでした。  アラサー喪女だった私は大好きだった乙女ゲームの世界にヒロインとして転生しました。  貴族の子女が集まる学園を舞台に、前世知識を活かした私は最良のハッピーエンドを目指して邁進しました!  それはメイン攻略対象のイケメン王太子様と結ばれ、他のイケメンな攻略対象たちは王太子様の腹心として、王太子妃である私の周りに侍って、公私にわたる忠誠を尽くして侍ってくれるプラトニックハーレムルートです!  前世の三十年と今世の16年を足して、苦節46年、私は幸せになります!  物語はクライマックス!  王太子様の婚約者にして私に様々な嫌がらせをしてきた悪役公爵令嬢に対する断罪と婚約破棄が言い渡された、まさにその瞬間!  私は「前々世」の記憶をたちまちのうちに覚醒させたのです!  私、前世の記憶が覚醒した悪役令嬢に逆断罪される乙女ゲーヒロインだ……。  そう、この世界は前世の世界の乙女ゲームであると同時に、前々世の世界の悪役令嬢ライトノベルの世界でもあったのです!     
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