1.乙女ゲームのハッピーエンドが破滅フラグでした

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 ああ、攻略対象のイケメン騎士が床に押さえつけている悪役令嬢は今まさに前世の記憶を取り戻しているに違いありません。  あっ、私たちを見る目が怒りや嫉妬から、冷たく見下すものになってます。  怖い! 本気で怖い!  悪役令嬢は恋に嫉妬に狂って、慎ましやかな嫌がらせをしてはきました。けれども、彼女は悪質な嫌がらせにはいっさい関わっていません。なので、断罪のうち7割が冤罪。そのうち、私が乙女ゲームのシナリオを辻褄を合わせる為にやらかしたのが2割くらい……いえ、2割5部くらい……。  本来の悪役令嬢は非常に優秀な方なのです。そこに前世のバリキャリの知識と経験が加わって、内政チートで公爵領を王領よりも繁栄させる、まさに才媛!  一方の私は前世の乙女ゲームでは「ハッピーエンド。めでたしめでたし」みたいな感じで、その後が語られていません。  前々世の悪役令嬢ライトノベルでは、脳みそお花畑で王太子妃にあるまじき言動を繰り返し、王太子様をはじめとする国の優秀な人材である攻略対象たちを色恋に狂わせて王国の屋台骨をへし折ったビッチとして描かれ、ラスト手前で悪役令嬢に逆断罪されるのです!  これはマズいです!  ああ、でも、婚約破棄は宣言されてしまって取り消しがつきません!  これって完全に詰んでますorz
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