黒と白の関係 前編

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「黒っ!いい加減一人の女の子を大切にしろよっ。」 「……なんで?」 「取っかえ引っ変えするより、じっくり付き合った方が絶対いいって。」 「大して好きでもない女と?」 「大して好きでもない女と付き合うなよっ!」 「俺だってこの気持ちをどうすりゃいいんだかわかんねぇんだよ。」 「はあ?」 なんだよそれは……? 好きこのんで女遊びしてるんじゃないのか? 黒が口をつぐみ、訴えるような目で俺のことを見つめてきた。 言いたいことがあるなら言えばいいのに。 なんだか悲しそうな感じがするんだけど、相当悩んでいるのか……? 黒がなにを考えてるのか、わけがわからんのは今に始まったことじゃないけど…… 「もういい…白と話してるとイライラする。」 黒はイラつきながら立ち上がり教室から出ていった。 また急に怒り出すし……      今度こそ帰ったのかなと思ったら、すぐに戻ってきた。 「白おまえもうしゃべんな。立て。出来るまで練習する。」 夜遅くまで黒と特訓して、なんとか形にはなった。 俺にとって黒は一番長く一緒にいた存在で、そばにいないことの方が不自然に感じるほどだ。 俺のことを決して見捨てない黒に、心のどこかでは頼っている…… 小学生から気心がしれた黒に甘えているのは 俺も同じなのかもしれない────────
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