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最初にあなたを意識したのは。 声を聴いた。 体中の血液が、一瞬で沸騰するような。 でも、それだけ。 声だけで、姿まで認識できなくて、名前も当然わからなくて。 そこで、終わり。 二度目は。 今度はちゃんと、姿も名前も。 手掛かりは、あの日聴いた声。 やっぱり、体中の血液が一瞬で沸騰するような、感覚。 胸が、高鳴る。 もう、訳も分からないほど。 あなたが好き。 って気付いたのは、もっとずっとあとのこと。 あなたを目にするたび、あなたの声を聴くたび、 胸は高鳴って全身が沸き立って、もう訳が分からない。 ようやく落ち着いて、そうして。 あなたが、好き。 そう思えるようになったの。 もう、死んでもいい。 そう思うほど。
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