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サー、ザ・ド様、ん?なんかゴロが変かな?
なんて気にしない、とにかく腹が減った(夢の中でも腹が減る)。
相当現実味が濃い夢に最近はなってきている。
『こんなことでは、現実世界のあの連中がこの夢の中にも出てきそう』
と、ザ・ドはザ・レ、ミ・シー、ジ・ルーを頭の中に描いている。
「いやいや、今度は連中の登場はもう少し後にねがうことにしよう」
ザ・ドは豚カツにソースもどきをたっぷりかけて、何故か白米ライス
をスプーンの背に盛り上げて食べていく。
「うまい!夢の中でのこの味覚の鋭さは何だ!現実世界より数段うまく感じるぞ!」
不思議なことに、夢であれば記憶にない味覚は登場できない(と思う)が
この世界では、非常に珍味によく出くわすことができる。
この世界で修行したシェフが現実世界に戻れれば、凄腕の料理人になること間違いないと思われるが・・・。
如何せん食材が関係付けられないのだ。何を何グラムなど分かりもしないのだから・・・。
野菜(種類が分かるもの、例えばトマト、キュウリ、何か分からないもの数種)のサラダとカツを交互に口に運び、適宜白米ライスも挟んで食事は快適に過ぎて行く。
食事を終えての勘定はいつものブラックカードで支払う。
夢の中での自分はサーであるからして相応の資産家なのであろう。
決済が問題なく終了するするのを当然の様にザ・ドは見ている。
「ありがとう、ございました。サー」とボーイが礼をする。
表の石畳の通りに戻って王宮と思われる建物に向かって歩いていくことにした。
通りには様々な商家が軒を並べてお客を誘っている。
花屋があり、何やらソーセージのような詰め物を揚げている出店や衣類を商う衣料品店、床屋と思しき看板も見える、肉、魚、野菜は大きなマーケット仕様の設備内で店を開いており、人々が籠を持って必要品を買い求めているのが見てとれる。
買い物客は老人や女性が多く子供も母親と思われる女性に手を引かれたり、乳母車のような乗り物に乗せられて一緒に買い物に付き合わされている。
売り人には若い男女が多く、専門に商売しているのだろう、呼び込みの口調や価格の交渉にあたっている。
「なかなか、活気がって栄えている国?だな」と、生活水準を感じ取っているザ・ドであった。
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