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「あの、セレスティナ様
わたくしの記憶が正しければサギール伯爵家にはわたくし達と同い年のご令嬢がいらっしゃった気がするのですが」
サルビアが引きつった笑みで問うとセレスティナは力無く頷いた
「ルシアーナ嬢ですわ
挨拶もそこそこに、男爵令嬢と仲良くなどすれば貴女様の品位に関わるなとど凄い勢いでまくし立てられましたので、ご両親共々コテンパンに論破してやりましたわ」
「…7歳からずっと共に過ごさせて頂いておりますが、お嬢様があんなにお怒りになったのは初めてでございました」
「セレスティナ様…////」
「もう!マリーナは黙っててちょうだい」
照れて顔を赤くするセレスティナとうるうるした瞳で彼女を見つめるサリーナ、セレナ達はそこに既に将来の王妃を見た気がした
ルシアーナは、本来彼女の3人目のお友達となるはずだった人物
ヒロインに特に熾烈な嫌がらせ、酷い言葉を浴びせまくる役どころだ
「勿論、王政である我が国では身分制度は大事なものですわ
しかし、あそこまでそれを曲解している者がいたのは驚きですわ…この国は広いですわね」
以前はどちらかといえばサギール寄りな考え方だったセレナやフレイヤも今はうんうんと頷くのみだった
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