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「あ、あの…でも…」
本来なら気楽に対面など出来ない者を目の前にしてサリーナはオロオロと所在なさげにしている
そのままでいいと言われたものの腰も少し浮いて立ちかけている
「今日はティナの茶会に来てくれてありがとう。知ってると思うけどエルグランドだよ
あ、じゃあ折角だから王族との初対面の時の膝をつく礼の練習でもしとく?
ティナのご友人ならアリシアとも近いうちに会うことになると思うしね?」
アリシア・ファンブルケ・エスカバル
彼等の1つ下の、第一王女。高慢な性格で城内では有名な人物だが、セレスティナにはデレッデレである
「そうですわね!アリシアちゃんはちょっとばかり選民意識が強いですから、練習しておいた方が良いかもしれませんわ!」
「まあクソジジ…父上が甘やかし過ぎたせいなんだけどね~
でも最近は俺が調きょ…色々言い聞かせたからとっても良い子になったんだよ」
ニコニコ話す2人の会話は色々とツッコミどころが満載で、セレナ達は微笑をどうにか維持した。頑張った
第一、王族に対する礼を練習するのに教えるのがその王族というのも何か変な話である
しかし、聡いサルビア達は殿下が話しやすいふざけたキャラクターを演じているのは1人だけ男爵令嬢であるサリーナを緊張させない為だと判っていた
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