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「ええと、その、エル様?
それはギルバート様の剣の腕前が酷すぎるのですか?それともアナスタシア様が天才なのですか?」
「両方だね」
なんとも端的で、しかし的確な返答だった
「ほう、なるほど
それでアリシア殿下にはアナスタシア嬢をというわけですな?」
「はい
公務が本格化すればティナは勿論、アリシアも行動を共にする機会が増えます
いざという時に互いの動きを理解している、血の繋がった姉妹なら咄嗟でも連携が効きますし、ソフィーティア嬢と同じ理由で同い年の女子なら変に気遣いすることも無いでしょうから」
「神童と言われるだけのことはありますな…」
公爵は親馬鹿ばかりが有名だが、この武闘派の家を取りまとめている強者だ
その彼が、もうこの国はなんの不安もないですな!と笑顔で言い切ったその信頼は重い
それでも王子は、ティナが居るから頑張れるのですよと涼しい顔をしていた
件のギルバートは、話し通りの雑魚だがさらに厄介なことに6番目の男なのだ
尻軽令嬢によって真の愛(爆笑)に目覚めた彼は出世のために取り入っていたアリシアが邪魔になり斬り捨てる。
切り捨てるではなく斬り捨てる、物理だ
エルグランドとしては、さっさと何かしらの理由をつけて殺してしまいたいクソガキナンバー1だ
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