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「殿下、どうして俺は側近から外されたんですか?」
ティナを実家に送り届けた夕刻
今度はライオネルからやんわり抗議を受けてエルグランドはデートの余韻に浸れなくなった
「王族付きの近衛となれば、高貴な淑女の対応もこなさなければいけない。お前に出来るのか?」
低い声で殺気を込めて告げれば、ライオネルはビクッと身震いした
「というより正直、俺に護衛など必要無い
実質ティナを守ることになるんだから有能な女性にするに決まっているだろう?
お手洗いや風呂、着替え中も俺が付きっ切りで守るわけにはいかないんだから」
「あーそういうことかぁ!」
うんうん、と頷くライオネル
ギルバートよりは些かまともと言える。当然といえば当然、彼は頭がかなり悪いだけで悪意は無いのだ
「ふむ…」
王子が頭の中でプラン変更したのでライオネルは命が繋がった…本人は自覚が無いが
「時にライオネル
ちゃんとエリネーラ嬢に贈り物をしたり、デートに誘ったり花を贈ったりお茶したりしてるんだろうな?」
「…う~…いや…その…」
この脳筋が!!と怒鳴りつけたい気持ちをなんとか堪え、今日は朝までライオネルを洗の…調きょ…説得しようと決めたエルグランドだった
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