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「そろそろだね
お嬢様、お手を。」
跪いたエルグランドが手を差し出し、若干頬が赤いままのセレスティナがそっと自身の重ねる
例によって舞踏会は身分の低い者から入場する、また国王夫妻は主催者なので最初から会場に居るため、2人の入場は一番最後となる
アリシアは…エスコートを自分で手配出来るというので兄は任せたのだが…
「ほうほう…今朝、お兄様!今日わたくしの想い人がわかりますわよとか悪戯っぽく微笑んでたが…これはこれは」
「あらあら…我が家が権力集中し過ぎと批判されないかしら…?」
会場に続く廊下では前を見事な金髪縦ロールに兄とお揃いのダークブルーの瞳の美少女が、セレスティナと同じ銀髪にガーネットの瞳の長身の色気抜群の男性、兄のバージルにエスコートされて会場へ向かっていた
「まあ政略結婚と言う名の恋愛結婚なのは誰から見ても明らかだし、何があっても護るからね」
「は、はい//」
こてん、と首を預けてきたセレスティナの腰をしっかり抱き寄せながら王子はのんびりと歩を進める
先を行く2人は、初々しくも仲睦まじい雰囲氣に溢れており相思相愛なのは明らかだった
今のバージルなら妹を安心して任せられるな、とエルグランドは前を一瞥して微笑んだ
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