舞踏会

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「は、はい///」 顔を赤くして少し俯くルシアーナをサルビア達はニコニコ見つめていた 「ルシアーナ様!私なんか僭越ながらちょっと殿下のお手伝いさせて頂いただけですから!」 ワタワタと話しかけるサリーナ。彼女も友人達のマナー講座のお陰でだいぶ貴族のご令嬢が板についてきている 「それにしても、まだ一応婚約者(・・・・・・・)でいらっしゃいますのに、エスコートされないどころかこの誉ある日に出席されないとは…紳士にあるまじき振る舞いですわね」 「殿下やライオネル様を見習うべきですわ!」 片眉を釣り上げるセレナにフレイヤが同調する 余談だがこの仲良しグループの中はエルグランドやセレスティナの人柄もあり、身分の垣根を越えてざっくばらんにお喋りする風潮が出来ているので皆結構好き勝手に発言をする 一々揚げ足を取られない、真の友情とは心地よいものだと一同この出会いに感謝しているのだった 因みに、セレナとフレイヤがボロクソに言っているのはマーキュリー伯爵家令息・魔術師団長の長男でもあるネクーラ・ヴァン・マーキュリー ルシアーナの婚約者であるが、完全な政略結婚で愛は1ナノグラムも無い。その為エルグランドが婚約を解消するよう働きかけ、今や王国一の大商会となったサリーナの実家が顧客の繋がりからもっと今の彼女に相応しいお見合いを見繕っている
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