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私が横を見ると、なんと騎士の皆様はだらしなく口を開けて固まっておいでだった
これでは護衛もクソもない
逆に言えば厳しく訓練された近衛騎士達がそんな風に固まってしまうほど、目の前の光景は彼らにとって非日常ということなのか?
…ということは逆説的に、神童と言われているのもあながち大袈裟ではないのかもしれないなと思った
しかし、一目惚れなのだろうか?
お嬢様は10歳の今でも大変整った容姿で、あと数年もすればそれはそれは美しい少女へと成長するだろう
それでも、それだけでは神童が初対面で惚れ込む理由としては弱い気がする
「殿下が…無邪気に笑ってる…」
「普通の子供みたいだ…」
「いつも感情を切り離した大人の笑みか、見る者を凍らせる邪悪な笑みの2種類しかされないのに…」
「子供らしさを全て王妃様のお腹に置いてきたと思ってたのに…」
騎士の皆様、解説有難うございます
それにしても、酷い言われようね。不敬にならないのかしら…?
「全部聞こえてますよ~」
ぞわり…ああ、これが邪悪な笑みというものか
私に向けられたものではないのに鳥肌が立ちました
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