舞踏会

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「手厳しいですね、セレスティナ様」 セレスティナの穏やかな口調には強い警告が含まれている。暗にお前は何様だと問うているのだ。これがわかりやすく敵意むき出しのセレナ達よりかなり効いたようでチャーチルは一礼して引き下がった 「…どうにも我が国の高位貴族の若い令息は些か問題のある奴が多いな」 「その結果、エル様の周りはいつも美しいご令嬢ばかりですわ」 プイッと可愛く拗ねるセレスティナをニヨニヨ見守る友人達 エルグランドはそんな最愛の婚約者の肩に優しく手を回し抱き寄せる 「それ、ティナも入ってるからね?いつも隣は貴女なんだからね 事実、未だに見惚れて動悸が速くなるほど美しいしね」 セレスティナは真っ赤になり、周り友人達はキャーと小さく黄色い歓声を上げた 「それに、殿下は恐らくそこらの男性とは知的水準が合いませんわ!」「その通りですわね!」 自身の台詞にうんうんと頷くセレナ、勢いよく同意するサルビア 「…将来王になった時、右腕は不要にしても国を空けるとき安心して留守を頼める人材は欲しいんだけどなぁ…」 いっそのこと、側近や右腕も女性で固めてしまおうかと思案したエルグランドだった
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