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「夢、ではないわよね?」
「はい、お嬢様!現実でごさいます!おめでとうございます!!」
お城から帰ってきた、自宅の自室
思い出すと顔がすぐ火照ってしまう
思わず夢ではないかと口にしたら、マリーナに力強く否定されてしまった
本日、私、セレスティナ・エレナ・チェリーはこの国の王太子、エルグランド様の婚約者となった
お城の庭園で、跪かれて手の甲に口づけされた時は10秒くらい固まってしまったほどだ
エル様は眉目秀麗、そして天才という言葉では足りないほどの才能に溢れ、王国内だけでなく他国の貴族のご令嬢にまで人気で…
正直なところ、お城に行ってお会いするまでは相手にされないのではという不安が大きかった
いくら私がこの国でも有数の、王族に連なる公爵家の娘だといってもその不安は拭えなかった
しかし、本物を見たら居ても立っても居られずに浅ましくベタベタしてしまった
今から思うと顔から火が出そうなほど恥ずかしいのだが、エル様はとても優しく私のそんな行動まで受け止めて下さった!
お兄様やお母様も、使用人やメイドや料理人…家のみんなもとても喜んでいる
こんなに幸せでいいのでしょうか…?
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