出逢い

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その日、夕食を豪華にして皆でお祝いした後 マリーナから城での振る舞いを聞いた母、レジアナーナにセレスティナはお説教されたりした 姿勢正しく娘の前に立ち、閉じた扇を片手にする姿は社交界の華と言われるに相応しいもの また娘と同じ、整いつつもきつめのつり目の顔立ちは公爵が溺愛してやまない要素の1つでもある 「ティア、貴女は将来王妃となるのです これは今以上にマナーやダンスの授業を強化しなければなりませんよ?」 にっこりと笑った母にセレスティナは引きつったように笑うしかなかったが、確かにその通りだと思い真剣な表情に切り替えて返事をした 神童と呼ばれる王太子が一目でセレスティナに惚れ込んだことを家の者は皆、喜びながらも驚いていたがセレスティナの父にして当主のノーチェスだけは当然だと得意げにしていた レジアナーナは親馬鹿もいい加減にしてくださいとプリプリ怒っていたが、夫に抱きしめられるとすぐに頬を染めて大人しくなってしまう メイドや使用人たちはセレスティナとレジアナーナが似た者母娘だと微笑んでいた
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