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家族会議の結果、セレスティナのお茶会デビューは2週間後に1つ上の兄バージルが呼ばれている、ガスコーニュ公爵家の長女が主催するものに決定した
「当日はあまり俺のそばを離れないようにね?
多分凄い勢いで囲まれると思うから、しっかり挨拶して出来るだけ相手の顔と名前を覚えてね?」
「わかりましたわ兄様!」
セレスティナは両手を拳にして可愛らしく頑張る決意を固めた。その仕草に兄はだらしない表情になっていた
今はシスコンのバージルだが、彼女は彼が自身に破滅をもたらす者のうちの一人であることを知らない
バージル、婚約者であるエルグランド、魔術師団長の長男、騎士団長の次男、宰相の長男である侯爵家令息。それが将来彼女の敵となる。
また、この家には彼女が高慢な性格になっていくのを止める人材が居ない
このお茶会は今後の彼女の社交界での振る舞いの方向性が決まっていく分水嶺
レジアナーナとマリーナだけは、セレスティナを取り巻く環境を少し危惧していた。蝶よ花よと育てられた公爵家令嬢、しかも第一王子の婚約者となった
この肩書きで調子に乗らない令嬢など居ないのだ
それこそ、日本で庶民をやっていた前世の記憶でも持っていない限りは…
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