余命宣告

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それから3か月と少し。 余命2ヶ月の宣告を受けたみよちゃんは、入退院を繰り返しながら、辛い治療に辛坊強く耐えがんと闘っている。 そんな彼女の楽しみは、私がウェブ上で仕事の合間に書いているBL小説と、商業のBLの小説や漫画を読むこと。 「まなちゃんの隣で、こうしてまなちゃんの作品を読むのが一番好き!」 「いゃあ、下手くそな私のより、こっち。ほら、サイトの〇〇大賞を受賞して文庫デビューした〇〇先生の作品をまず読まないと」 「いや、まなちゃんのがまず先だから」 20代の頃は本気でBL作家になる夢を追い掛けていたみよちゃん。 でも、今は、私のことを一番に応援してくれている。 今流行りのオメガバースや、獣人も書けない私が唯一書けるのは両性の男の子の話し。 だから、゛両性゛のタグで検索かけたら、画面一面が私の作品で埋め尽くされるまで生き抜くというのが、彼女の目標。 「桜・・・見に行きたいな~」 他愛もない会話をしながらふと茜空に染まるを見上げると、真っ白な大きな鳥が横切っていくのが見えた。 目に見えない傷害を持って生きることは辛くてしんどいけど、彼女が隣にいてくれたからこそ、生きずらくてもこうして今を生きている。 だから今度は、私がみよちゃんの隣で、彼女を支える番。 「一時退院出来るかダメもとで聞いてくるね」 今年の桜は今年しか見れないもの。 今にも溢れそうな涙を拭い立ち上がった。
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