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そしてその女は現れた。
「なあなあ、ここがテニス部なん?」
か、関西弁?!
ハッと過敏に反応し、視線が集まった。
グラウンドのフェンス越しにはしゃぐ派手な女の人。
25~6に見える金髪に近い茶髪のショートヘア。
出るところは出、括れもある、そのスタイルを強調したぴったりワンピース。
整った顔立ちに真っ赤な口紅と、やや濃すぎる化粧がなんとなくバブルを彷彿とさせる。
大きな独り言。
「あの……どちら様…?」
勇気を振り絞って聞いてみる。
「あ、アタシ?昨日からここで働いてる樹荏の『大阪の彼女』よろしこ」
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