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驚いた様子で目を丸くさせたサラザが「なにが起きたの!?」と声を上げた。
煙が消え視界が戻ると、サラザの目の前に大きな白いドラゴンが現れる。それを見たサラザは思わず叫んだ。
「こ、これは……まさか、あなたが噂の白い閃光なの!?」
「――そう、この人が『白い閃光』だよ。うちのギルドの中でも、実力はトップクラスなんだから!」
エリエは自慢げにえっへんと胸を張って答えた。
エミルはそれを聞いて、少し恥ずかしそうに頬を赤く染めると「いいから早く乗って」と皆を急かすように言った。
褒められるのに慣れてないのか、それとも『白い閃光』という通り名が嫌いなのか、エミルは頬を赤く染めてそっぽを向いている。
5人全員がリントヴルムの背中に乗ったのを確認し、エミルはパシッと手綱を鳴らした。すると、大きな翼を広げリントヴルムは勢い良く大空へと舞い上がる。
「さて、皆しっかり掴まっててね。飛ばすわよ~。リントお願い!」
その凛とした声に答えるように、リントヴルムが大きな鳴き声を上げ大きな巨体を前へと進めた。
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