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自分達よりも遥かに大きい敵に全く物怖じしない彼等に、デイビッド達も頼もしさすら覚える。
「次の攻撃は連携してゆくぞ! お前達もよいな!!」
マスターは凄まじい戦闘に呆気にとられているデイビッドとサラザに叫んだ。
2人はその申し出を受けるように、力強く頷いて見せると獲物を構えた。
「だが、マスター。どうやって攻めるつもりだ?」
デイビッドの疑問に答える様に拳を握り締め。
「ふん。知れたこと、敵の懐に飛び込んで吹き飛ばしてくれるわッ!!」
「いや、さっきまでと言ってたことが、ちが――」
デイビッドがそうツッコミを入れる前に、マスターが敵に向かって走り出す。
そのマスターの様子を見て、ヤマタノオロチが攻撃を仕掛けてくる。
「タフネス! うらッ!!」
大声で叫ぶと、マスターは向かってきた巨大な頭を軽々と弾き飛ばす。
呆然と口を開けてその様子を見ていたサラザとデイビッドに、マスターの激が飛ぶ。
「――何をぼさっとしておる。早く援護せいッ!!」
その言葉を聞いて、2人は慌ててヤマタノオロチに攻撃を仕掛ける。
「はああああああああああああああッ!!」
「うおりゃあああああああああああッ!!」
同時に敵に向かって走り出すと、それに反応して一本の頭が攻撃を仕掛けてきた。
2人はそれを横に飛んで回避すると、今度はデイビッドとサラザが連携して向かってきた頭を1つ落とした。
カレンの方はというと、1つの頭を攻め過ぎず守り過ぎずの距離で上手く戦っている。
彼女としては無理をしてダメージを受けるよりも、マスターが他を倒すまで頭1つを惹き付けるておく方が重要と判断したようだ。
そうこうしているうちに、マスターはヤマタノオロチの懐に飛び込み、拳を握り締めニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
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