Please call name

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 恥ずかしい……。知らないうちに口から出てるなんて……。  周りに知佳ちゃん以外誰もいなかったのがせめてもの救い……。 「田神先輩かー。私は土屋先輩の方がカッコいいと思うけどなー」 「土屋先輩って……お兄ちゃん!? えー、知佳ちゃんお兄ちゃんみたいなのがタイプなの?」  へへっと知佳ちゃんは恥ずかしそうに笑った。 「へー……知佳ちゃんがお兄ちゃんを……」 「内緒だよ?」 「じゃあ、私が桃李君のこと言ってたのも内緒ね?」 「――俺がなんだって?」 「ひゃっ!」  顔を見合わせて笑う私たちの前に現れたのは……たった今その名前を口にしていた桃李君とお兄ちゃんだった……。 「妹ちゃんバスケ部入るの?」 「まさか! 桃李君私が運動神経ダメなの知ってますよね?」 「うん、知ってる」 「なら言わないでくださいよ!」  当たり前のように言うから……思わずふくれっ面になった私の頬を桃李君は指で突いて笑った。 「怒るなよ、またプリン買っていくから」 「プリンはもういいですー!」 「あ、桃李。あっちで監督が怒ってる」 「うわ、ホントだ。んじゃ妹ちゃんまたねー」  手を振ると、お兄ちゃんと並んで桃李君はコートへと戻って行った。 「なになに? 田神先輩とめっちゃ仲良しじゃん!」     
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