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夕暮れ時、複数の高学年男子小学生達がふざけ合いながら帰っている。その中でひとりだけ、ずば抜けてルックスのいい少年がいる。
彼らは十字路で立ち止まる。
「じゃあ、俺向こうだから」
美少年は右の道を指さしながら言う。
「明日こそリコーダー持って来いよ、理人」
ひとりの少年はからかうように言う。
「うっせ、じゃーなー!」
理人と呼ばれた美少年は彼らに手を振ると、家に向かって駆け出した。
「今日はなにか作ってくれてるかな?」
理人の母はお菓子作りが趣味で、家に帰れば手作りのおやつが出されることがある。お菓子作りも料理も上手で美人な母が、理人は大好きだ。
青い屋根の一軒家が見えてくると、理人の頬が自然と緩む。
「ただいまー!」
玄関を開けるが、返事はない。
「あれ、買い物かな? でも、靴はあるし……」
理人は不思議に思いながらも、家に入る。いつもはテレビかCDでにぎやかなのだが、今日は静まり返っている。理人は警戒して物音を立てないようにと、慎重になる。
1階を見てみるが、誰もいない。理人は細心の注意を払いながら2階に行った。するとどこからか声がする。小さくて聞き取れないが、母の声に思えた。
「母さん……?」
誰かと電話でもしているのかと耳をすませると、母の声は何故か理人の部屋から聞こえた。
(なにしてるんだろ?)
理人が不思議に思いながらドアを開けると、信じ難い光景が広がっていた。
「あぁっ……! 理人っ、理人ぉ……!」
美しく品のある優しい母の面影は、そこにはない。髪を振り乱しながら、汗と痴態を振りまくメスの獣そのものだ。獣は、理人のリコーダーで自慰をしている。
「か、母さん……」
「理人! ふふっ、理人ぉ!」
母だったそれは理人を見つけると、リコーダーを性器に咥え込んだまま息子に飛びつく。我が子を押し倒すと、ランドセルの横に引っかけられた給食袋を取り、持ち手の紐で理人の手を拘束した。
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