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帰り道をどんなふうに歩いて帰ったのか全く覚えていない。ただ卯月さんのあの言葉だけを考えていた、それだけであっという間に時間が過ぎていた。
「ただいま…」
「おかえりなさい」
リビングから母の声が聞こえる。僕はその声が聞こえる部屋に入る。
「どこ行ってたの?」
「旧校舎」
「え?そんなものあるの?」
「あるんだよ」
あれだけ大きくて知らないのはおかしい気がするが、まぁ体育館とでも間違えたのかな。
「眠いから寝るよ」
バックを床に置く。
「そう、おやすみなさい」
「おやすみ」
美味しそうな匂い。恐らく晩飯はカレーだったのだろう。惜しいことをしたが、なんだか今日は疲れて仕方なかった。僕の部屋に入って別途に寝転がると、一瞬のうちに眠りについた。
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