4人が本棚に入れています
本棚に追加
/16ページ
「俺が凜ちゃんを好きだと変なの?」
「変です! だって、大和先輩はカッコよくて、優しくて、それに……キ、キスだってすっごく慣れてて! 私なんて、あれが初めてのキスだったのに……」
「俺もだよ?」
「え……?」
当たり前のように言うと、大和先輩は照れくさそうに笑った
「俺も、凜ちゃんがはじめてだよ」
「そ、そんなことあるわけ……」
「キスするの嫌いだって言ったでしょ? だから、今まで誰ともしたことなかったんだよね」
「ホントに……?」
「うん」
じゃあ、あれが――あの時のキスが正真正銘、大和先輩のファーストキスだというのだろうか。
私と同じようにあれが――。
「でも、なんで急に……」
「……凜ちゃんが言ったんじゃないか。「好きな人とするキスは気持ちいい」って」
「それは……」
それを確かめるために、大和先輩は私にキスをしたというのだろうか。
そう尋ねた私に「そうだよ」と大和先輩は事も無げに言う。
「で、でもすっごく慣れてたじゃないですか! ……いろんなところで何回も、何回も……」
「気持ち良くてハマっちゃった」
「なっ……」
最初のコメントを投稿しよう!