きつねの詩(うた)

きつねのこと

考えたことはある？

きつねさんのこと

きつねさんを『そう見る』こと

きつねさんと聞いて

真っ先に何を思い浮かべる？

思い浮かべるのは人それぞれ

けれどそうした中にいても

きつねさんと聞き真っ先に

ずる賢いと思ったり

ただ悪いやつと思ったり

それが全てと思ったり

そうじゃないことがあろうとも

それを信じず見ようとせず

置かれた栗にも気づかずに

過去に置かれた悪いこと

そう決めつけて置いたもの

ただそればかりを見るだけで

ひそかに見逃し

ひそかにすれ違い

ひそかに隠し

ひそかに消している

置かれた栗を

今の姿を

『本当の姿』を…

考えたことはある？

見られる側のこと

見られる側の気持ちのこと

みんなが決まってそう言っている

みんな決まってそれに出くわす

そうじゃないのは見た事ない

ただそればかりが飛び交って

そうじゃないこと

『本当の姿』

それをわざわざ隠してる

隠されているその中で

見られる側は思ってる

『そうじゃないことを教えたい』

『それに何とか気づいてほしい』

『決まってそのように見ないでほしい』

『もっといい目で見てほしい』

『もっといい目で気づいてほしい』

覆い隠した真実

それは誰もがいつだって

『本当の姿を見てほしい』

『本当の姿に気づいてほしい』

『本当の今を見てほしい』

『本当の今に気づいてほしい』

そう私達に伝えてる

きつねさんだってそう思う

『過去のいたずらばかりを見ないで』

『それをぼく達の全てにしないで』

『栗を持ってる姿に気づいて』

『本当の今のぼくに気づいて』と…

今まで見ていたその中で

そう決めつけてたその中で

今その相手を見つけても

真っ先にそう見る前に

真っ先に撃つ前に

真っ先に火薬を詰める前に

真っ先に構える前に

真っ先に手に取る前に

見つけてほしい

気づいてほしい

置いてあった栗のこと

それをくれたきつねさんのこと

きつねさんの今のこと

きつねさんの本当の姿

きつねさんの本当の気持ちを…