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突然現れた先生に胸のドキドキが止まらない。
「先生どうして……?」
「ん?俺?俺は校内の見回り。お前こそ何してたんだ?」
「わ、私は…………。ねえ先生、卒業したから私はもう先生の生徒じゃないの?」
ヤバい、何もしていないのに泣きそうで先生の顔が見れない。先生の質問に答えず話題を変えたが、マズイ、しくった。全身に嫌な汗が吹き出てさっきまでとは違う胸のドキドキが……。
「ん~……。そうだな"元"生徒になるな。けどお前は俺にとってはいつまでも大事な生徒だ。だから辛い時とか嬉しい時、誰かに相談したい、頼りたいって時はいつでも俺の所に来い」
先生の言葉に胸が締め付けられそうになったが、ご都合主義の私の耳は先生の「いつでも俺の所に来い!」だけをエンドレスで脳内再生してくれる。
顔をあげるといつの間にすぐ側に立ち、右手を腰にあて歯を見せてニカッと爽やかに笑う先生。
ぁ、私はこの笑顔に惚れたんだ。
「……好き」
「……は?」
思わず本音が漏れ、小さな呟きだったが近すぎて聞かれてしまったみたい、、、ヤバい、え、どうしよう?
……ええーい!こうなりゃヤケだ!どうせ元から告白するつもりだったんだ!!もういい!当たって砕けろ!!
「好きです、……ずっと。……ずっと前から先生のことが大好きです!」
どんどん真顔になっていく先生の顔。
やだ、そんな顔しないでよ……。
「……勉強は勿論、私に恋を教えてくれたのは先生です!……どうせ無理なら、…………いっそ恋の忘れ方も教えて下さい」
やった、、、言えた、言えたよ!私!!私えらい!!
静か過ぎる重い空気に耐えきれず声は裏返るし恥ずかしすぎて最後は俯いちゃったけど言「明日、別の場所でもう一度聞かせて」……えた。
……え?なんて?
「さっさと帰れ!んで家ついたら後で連絡してこい」
顔をあげようとしたら私の頭を乱暴に撫でて私以上に顔を真っ赤にして先生は先に出ていった。
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