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「大丈夫。あの教会なら、お遣いの時とかにまた会えるでしょう」
そう言ってタリエシンがマルコの頭を撫でると、ようやく安心したようだった。
そしてそれからひとつき後、タリエシンは荷物をまとめて、隣の教区の教会に移り住むことになった。助祭に任命されてからひとつきのあいだに、必要なことを学べるだけ学んだ。それだけで足りるとは思えないけれど、修道院を出るときに、アマリヤがこう声を掛けてくれた。
「大丈夫、何とかなるって。やれば出来る子なんだから!」
少し無責任にも感じられる言葉だったけれども、何故だかとても安心した。
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