第十話:友情の種と愛の花【side Aoba】

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 * * *  次の日の朝、てっちゃんの家のベッドでオレは目を覚ました。  全身がふんわりとてっちゃんの匂いに包まれていて、心地いい。  伸びをして、寝返りを打った。 「……」  目の前に、てっちゃんの後頭部がある。  てっちゃんは、すうすうと静かに寝息を立てている。  エアコンを弱冷房モードでつけっぱなしにして寝たけれど、シングルベッドで二人、身を寄せ合っていると、やっぱり暑い。  てっちゃんの背中にそっと触れる。少し寝汗をかいているみたいだ。白いTシャツが、しっとりと湿っている。  つーっと指先で背中をなぞり、そのまま尻に触れた。  筋肉質な小さい尻。今はリラックスしているから、柔らかい。手のひらで包み込むようにして、やんわりと揉んでみる。  うなじの匂いを嗅ぎながら、朝勃ちしている股間を、まだ眠っているてっちゃんの尻にこっそり押し付けた。  ちょっとだけ腰を振って、擦りつけてみる――ムラムラしてくる。  そっと前に手を回す。てっちゃんのそこも朝勃ちしている。寝汗をかいて、焼き芋みたいにしっとりホカホカしている。ああ、愛おしくて……頬張りたい。  昨晩は、口でさせてくれた。てっちゃんの感じている顔も声も、すごくよかった。思い出すとたまらない。  尻の割れ目に押し付けているものが、またグンと硬くなった。  まずい。  半身を起こし、両手でゴシゴシと顔を擦って、暴走しかける思考を振り切った。  ――オレはてっちゃんを大切にするんだ!  ベッドを抜け出し、トイレに駆け込んだ。  洋式の便座を上げて思いっきり前かがみになり、手を添えて、ぐいっと照準を下に向ける。  なんとか排尿を終えると、勃起も収まった。  手を洗ってベッドの側に戻ると、ちょうどてっちゃんが目を覚ましたところだった。 「アオバ、おはよー……」  寝ぼけ眼をこすって、むにゃむにゃとハッキリしない声で挨拶をしてくる。 「おはよう」  そんなてっちゃんのオデコに、オレは涼しい顔して、おはようのキスを落とした。
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