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「……てっちゃん!」
思わず抱きついて、布団に押し倒した。
てっちゃんはおずおずとオレの背中に腕を回し、抱き返してくれる。
その体はガチガチに緊張して、石みたいに硬くなっていた。
だけどもう、我慢できない。
てっちゃんの唇に吸い付いた。表面のかさついた感触を味わい、すぐに舌で唇をこじあける。てっちゃんの舌は、ふにゃふにゃと頼りなくオレの舌の動きを追ってくる。
唇を離し、首筋に顔を埋める。大好きなその匂いを胸いっぱいに吸い込むと、胸の奥がジンと疼いた。
てっちゃんが好きだ。
てっちゃんが欲しい。
心も体も全部、オレだけのものにしたい。
耳たぶや首筋に舌を這わせながら、てっちゃんの下半身に手を伸ばす。
今の悶着で、浴衣の前はすっかりはだけてしまっていた。ビールがかかって湿ったままの下着に触れる。中でぐにゃりと横たわっているものを、手で包み込むように、緩やかに撫で上げる。
「てっちゃん、てっちゃんが好きだ……」
耳元で、うわ言のように何度も繰り返した。
てっちゃんはじっと耐えるような表情で、唇を真一文字に結んでいる。
オレの手のひらの下で、てっちゃんの熱が少しずつ体積を増していく。
ザーッと、勢いよく水が流れる音が聞こえた。
そういえば、バスタブにお湯を張ろうとして、シャワーが出しっぱなしになっていたんだった。
でももう、そんなことはどうでもいい。
てっちゃんも、ザーザーと溢れる水の音や、外でゴロゴロと鳴り続けている雷の音が、耳に入ってないみたいだ。
てっちゃんは顔を横にそらし、眉間にしわを寄せて唇を噛んだ。
手を止め、不安と共に表情を窺う。嫌がってる? ――いや、違う。
膨張したボクサーパンツの中にそっと手を差し込んで、ぬめぬめと汁を漏らしている先端に、指先で円を書いた。
その瞬間、てっちゃんはビクンと震え
「あっ」
と一言だけ、切なげに声を上げた。
欲情を誘う、甘さを帯びた響きだった。
てっちゃんは顔を真っ赤にして、すぐに手のひらで口を塞いだ。肩で息をしながら、動揺した目でオレを見つめている。
オレの頭の中で何かが弾け、理性を完全に吹き飛ばした。
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