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ボクサーパンツをずりおろすと、それは解放を待ち望んでいたように勢い良く飛び出した。
硬く、しかし血の通った暖かい感触。手のひらに唾液を付けて包み込み、そして緩やかに、その形をなぞるように擦り上げる。
目の前の胸板が大きく上下する。
人差し指と親指の間が、敏感なところを引っかける度に、てっちゃんは小さく痙攣する。
ぴんと張り詰めた薄く赤い皮膚の下で、青い血管が脈動している。
オレの手の中の肉は鉄のように熱く硬くなり、はちきれんばかりにそそり立っていた。
――嬉しい。てっちゃんが俺の手で感じている。
オレも堪らなくなって、体を起こし、自分のものを手で扱いた。
するとてっちゃんは、固く閉じていたまぶたを薄く開け、キョロリと目を動かすと、信じられない行動に出た。
「て、てっちゃん?」
「……」
思わず間の抜けた声を出した。
てっちゃんは何も答えなかった。けれど伸ばしたその手が、遠慮がちにオレのものに触れ、指を絡めようとしてくる。
オレは我を忘れててっちゃんに覆いかぶさり、貪るように唇を吸った。
「てっちゃん、好きだ。嬉しいよ――」
てっちゃんの手は、戸惑うように空中を彷徨い、オレの浴衣を鷲掴みにした。
骨が軋むほど強く抱きしめ、脚を絡める。硬くなったお互いの下半身が、擦れ合った。
合わさった胸の下で、てっちゃんの心臓がばくばく言っている。
ぴたりと抱き合ったまま、再びてっちゃんの熱に手を添えた。
「気持ちいい?」
耳元で囁くと、てっちゃんは何度も頷いて、オレの肩にゴツンと額をぶつけた。
無我夢中でオレの二の肩を掴んでくる。指が食い込んで少し痛い。それすら、欲情を誘う。
オレもいいよ――熱い吐息を吹き込むように囁いて、てっちゃんの耳の穴に舌を差し込んだ。溝を隅々まで舐め上げて、耳たぶを噛むと、てっちゃんは耐えきれなくなったようにまた声を上げた。
初めて聞く、てっちゃんの喉から出たとは思えないような、甘く上擦った狂おしい嬌声だった。
これは夢か?
頭の奥の血管がどくどくと脈打って、頭痛がしてきた。
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