4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ごめ~ん!亮ちゃん遅くなってしもたぁ」
小学校から走って走って辿り着いたにじいろ保育園の園庭に飛び込んだら砂場に座り込むちっさい影とのっぽの影…。
「たぁくん!」
はぁはぁと弾む息を整えとったら砂場から駆け寄って来る可愛ええ亮ちゃんの姿が目に入った。
「おわっ!」
「りょうたんええこでまっててんよ!」
勢い良く飛び付いて来た亮ちゃんのちっさい体を受け止める
「ほんまにねっ亮ちゃんはええ子やったね~」
て クスクス笑いながらたんぽぽ組の担当の先生が近付いて来た。
「あ…えっと…」
「たぁくん!あのねっあのねっひろせんせからね~」
ひろ先生…せやっ
「ごめんなさいっ!内先生いつも遅れて…」
「たぁくん大丈夫やで~一所懸命に走って来たんやろ?」
たんぽぽ組の内博貴先生…。
いっつもにこにこしとって僕にも優しい。
「学校の後やから仕方ないのは分かっとるし亮ちゃんはいつもええ子で待ってくれとるから他の先生にも迷惑にはなってへんからね」
「はぁ ありがとうございます…」
「あ 亮ちゃん手ぇ洗っておカバン持って来らんと帰れへんよ?」
「りょうたんてぇあらってくゆからたぁくんまっててなぁ」
何かを言いたげに僕にまとわりついとった亮ちゃんの気を内先生が反らせたみたいなんは気のせいかな…?
最初のコメントを投稿しよう!