亮ちゃんと僕

はじめまして…。

｢なぁ亮ちゃん 今日なに食べたい？｣
｢う？｣

亮ちゃんの手を引きながらスーパーまでの道を歩いてそう聞けば

｢たぁくん ゆびきりげんましたのわしゅれたん？｣

て ぷっくりほっぺを膨らませて亮ちゃんが見上げて来る。

うは///可愛ええ…

｢ホットケーキやろぉ忘れてへんよ～｣

僕がそう答えれば亮ちゃんはぷっくりほっぺのままこくんと頷いた。

｢ホットケーキはおやつやん？晩ご飯は何がええんかなぁって…｣

まだ3歳の亮ちゃんはホットケーキで頭がいっぱいみたいやったみたいや。

まぁ…しゃあないか
て 亮ちゃんをもう一度見下ろしたら

｢かりゃーげ…｣

と ぽつり。

唐揚げかぁ…
亮ちゃんの大好物やけど

｢ねぇ亮ちゃん毎日唐揚げはあかんよ？｣
｢あかんの？｣

そう。
昨夜も唐揚げやったやん！？

お惣菜やったけど…

小３から簡単な料理やったらしとったけど油を使うのは危ないからって侯くんがやらしてくれへんねん。
せやから亮ちゃんの大好物の唐揚げもいつもお惣菜になってまうんやけど…

｢りょうたんかりゃーげだいちゅきやもん！｣

おん…それはよ～く分かっとるよ…。

｢ここのおみしぇのかりゃーげもだいちゅきよ？｣

言い出したら聞かへんのやった…;;

亮ちゃんはめっちゃええ子やけど変な所で頑固って言うか食べ物に関してだけは譲らへん所があんねんよね…。

これは何を言うてもあかんな…て観念して僕は今日もお惣菜の唐揚げパックをカゴに入れた。

｢残さんで食べれる？｣
｢ん！りょうたんたべえゆ！！｣

にっこり笑う亮ちゃんにたぁくんは完敗です…。

亮ちゃんにあまいかなぁって思うんやけど亮ちゃんが可愛ええからしゃあないねんな…。