10人が本棚に入れています
本棚に追加
/33ページ
柄が錆びてボロボロのビニール傘を畳んで、傘立てに入れる。
外付けの階段の踊り場に受付がある。
階段の登り口で、オロオロしている女がいた。
ヒョウ柄のチューブトップにロンジャン羽織って、インディゴブルーのスキニーをロールアップで履いて、タータンチェックのケツあて、あれなんて言うんだっけ?バムフラップって言ったかな?に、足元はドクターマーチンのサイドゴアで、結構いかつい格好をしているのに、反比例するような、小動物が怯えるような顔をしていた。
「大丈夫?どうした??」
その女の肩を後ろからトントンと軽く叩いた。
女はビクッとして、振り向いた。
「あっ!!」
振り向いた女は、目をまん丸にして俺を見て、指さした。
最初のコメントを投稿しよう!