130人が本棚に入れています
本棚に追加
「無理でも、友達のままだよね」
「え?」
彼からしてみれば、意味不明な言葉。
私にしてみれば、勇気を振り絞るための言葉。
『例え気持ちが受け入れられなくても、友達でいてくれるよね』
だから、伝える。これまでに温めてきた想い。
貴方への気持ちを。
「……好きなの」
「……」
「友達としてじゃなく、好きなの。ずっと好きだった」
立ち止まって告白する私を、一歩だけ先に進んでいた彼が振り返る。目が合った途端、バッと俯いた。まともに顔なんて見れない。
すると、振り返った彼が一歩私に近づいた。
──ほとんど距離がなくなった、私達の空間。
最初のコメントを投稿しよう!