知ってたよ

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「無理でも、友達のままだよね」 「え?」  彼からしてみれば、意味不明な言葉。  私にしてみれば、勇気を振り絞るための言葉。 『例え気持ちが受け入れられなくても、友達でいてくれるよね』  だから、伝える。これまでに温めてきた想い。  貴方への気持ちを。 「……好きなの」 「……」 「友達としてじゃなく、好きなの。ずっと好きだった」  立ち止まって告白する私を、一歩だけ先に進んでいた彼が振り返る。目が合った途端、バッと俯いた。まともに顔なんて見れない。  すると、振り返った彼が一歩私に近づいた。  ──ほとんど距離がなくなった、私達の空間。
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