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「今度……っていつになるかなぁ?」
「いつがいい?」
「え!? でも皆の都合も聞かないと」
私がそう言うと、彼はフワリと微笑んだ。
意図の掴めないその笑みに、私の緊張は益々高まる。
彼がどういう気持ちでそう言っているのか知りたくてたまらない。
これまでもそんなことは何度もあって、その度に私は想いを飲み込んできた。
私の早合点で気持ちを伝えて、仲のいい友達関係を崩したくなかった。
私と彼が仲のいい友達でなければ、今日遊園地になんて行けなかったし、こうやって一緒に河原を歩くことだってできなかった。
その関係を壊すことが怖くてたまらなかった。
でも。
「私は……いつでもいいんだけどね」
「そうか。じゃ、近いうちに行こうか」
「部活は?」
「丁度休み期間。これを過ぎると、また練習漬けだから」
苦笑する彼を見て、私も笑う。
このままの関係を続けていくことは、もうそろそろ限界かもしれない。
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