サクラサクつぶやき

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「ぼくは桜の精の桜サク…」「誰?誰ですか」「君は遥(はるか)ミチ、丘の上高校の2年生…あっごめん、いつも持ってるパスケースから見えた。いつもぼくの木の下からバスに乗るだろ?」「どうしてあたしに?」「君にお願いがあるんだ…今から言うお店に行ってぼくの教えたスイーツを食べてみてほしいんだ」「よくわかりませんが、やってみます…」「いいかい?メモとれるかい?」「ちょ、ちょっと待って下さい…どうぞ」「二子玉川にあるララ・ブラッサムの注文はホワイトチェリーシュークリームをね!きっといいことがあるから…」そして…「二子玉川駅から右に曲がって…あった!」ミチは迷わず「ホワイトチェリーシュークリームをお願いします!」そして、「美味しい~シューはやんわりふわふわで中のカスタードはチェリー風味、ダブルの生クリームとの相性もぴったりでまるでおとぎの国に来たみたいな味がする…」そしてバス停に戻り「サク…サクいますか?」「ミッチ、ぼくはここだよ…」「あっサク、行ってきたよ…」「ありがとう、ミッチ…また来年桜の咲く頃会いましょう」そして一年余りがたちまた桜の咲く頃、「ミッチ、ここだよ…」「サク…サクなの?」声のする方にミチは目をやった。そこには一人の背の高い青年が立っていた。「ぼくサク…君のおかげで人間になれたんだ。そして君を迎えに来た」「サク…本当にサク…」そして二人は、いつまでも桜丘の住人となった。サクラサキミチルコロ…
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