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「!」
一彬が華生の肩を掴みそのまま倒す。首筋を撫でられたかと思うと、そのまま服のボタンを器用に外された。彼の思惑に気付いた華生は、じたばたとささやかな抵抗を始める。
「じっとしていないか」
華生は一彬に押さえ付けられながらぎゃあぎゃあと喚いた。
「ちょっと待ってください! 心の準備ができてないんです!」
「お前が動こうとするからだろうが」
「じゃあもう動きません! ここで朝まで寝てます!」
「信じられんな、なんせ裸足で車を飛び出した女だ」
「それは、仕方なかったからで……」
「そうだな」
突然肯定されて華生が拍子抜ける。一彬は彼女の傷だらけの足を愛おしそうに掴んだ。
「本当に……よく最後まで抵抗してくれたと思っている。そうでなければ、助けられなかった」
彼の唇が彼女の足の甲にちょんと触れると、彼女の腹部がぞくりと疼き始めた。
熱を孕んだ一彬と視線が交わされる。彼女はもう、抵抗などしなかった。
「華生……」
一彬が華生の上に覆い被さり顔を寄せる。華生は彼の首を手繰り寄せ、その唇を、奪う。
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