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写真が載っているのもあるけれど、幽霊らしきモノは映っていたり、いなかったり…。
「う~ん…。写真だけでは本物かどうか、ちょっと分かりにくいわね」
「いや、あのね。それ自体が問題なんじゃなくて…」
「うん?」
いつもハキハキしているサアヤには珍しく、顔をしかめて唸っている。
「そのページに、とある旅館のこと書いてあるでしょう?」
「旅館? …ああ、あるわね」
そこは心霊現象がしょっちゅう起こるとウワサされている旅館だった。
写真も載っていて、見ただけでも古そう。
…こういう所でラップ音が鳴った、と言われても、家の軋みではないのか?と思ってしまうような古さが、写真だけでも分かる。
「そこにさ、この間のバイトで泊まったんだけど…」
「もしかして…本物、がいたの?」
彼女は唇を尖らせ、頷いた。
「でもあなたなら、そんなの平気でしょう?」
サアヤは先祖に呪術師を持っていた為、今でもその影響を色濃く受け継ぐ者。
そんじょそこらの幽霊や人ならざるモノは、彼女に何かできることもないぐらい、強いモノを持っている。
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