さよならアルペジオ

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どうやら未空は自宅で死んでしまったらしい。 気が付くと俺の車の中にいて、俺が出て来るのをずっと待っていたと言う。 下着姿の理由は、死んだ時に下着姿だったかららしい。 車から出て歩いているところを何人かに見られたが、誰も未空には気付かなかったそうだ。 「今、駿二のジャケット着るとさ、ジャケットが浮いてる様に見えるかもしれないじゃん…。そっちの方がホラーでしょ…」 俺にしてみると、どっちもホラーなのだが…。 受け入れがたい目の前の事実を、俺は何とか飲み込んだ。 「大体の話はわかった…」 俺は高速道路を走りながら解せない話に頷く。 「とりあえずお前の部屋に行けばいいのか…」 未空は窓の外を流れる風景を見たまま、 「ああ、止めといた方が良いよ…」 と言う。 「どうして…」 「まだ、私、死んじゃったばかりで発見されてないしさ」 「それならまだ助かるかもしれないんじゃ…」
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