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しつこい電話機に音を切らしてお昼ご飯のオムライスがのったスプーンを皿の上に置にき電話機のために数歩歩む「もしもし、藤本ですけど。」不機嫌な自分を隠し受話器越しにお馴染みの台詞を2度ほど繰り返す、だが受話器は喋ろうとしない。イタズラ電話に昼食を邪魔されたと思いより腹が立ち勢いよく受話器を戻そうとした時乏しい声、いや声でわなく音に近かった。「こっ……ちっ…ちゃ……た。」何を喋ろうとしているのか途切れ途切れで全く分からない、その様子により腹が立って「おどおどしていて全く何言ってるか分からないんですけど、イタズラ電話なら切らしてもらいます。」と嫌味な言葉を残しまた受話器を戻そうとしたその時泣き叫ぶ様な声が聞こえた、次は音ではなく紛れもなく声だった。「殺しちゃった。」泣き叫ぶ様な声から出た言葉は色々な事の終わりを意味してた、何を殺した?なんて質問が無意味なのを感じさせられる。僕が受話器を耳からそっと離した途端頭の中は恐怖、どう言ってこと電話を切ればいいのか、誰なんだ。色々な感情、疑問が生まれ続ける。聞いたことない声、見覚えのある電話番号、何故僕にそんな事報告してきたんだ、友達だったら僕の携帯の電話番号ってるはずだから友達では無い、面倒なことに巻き込まれる、聞かなかったことにしてしまえばいいんじゃないか。自分中で答えを決めて右手に持っている受話器と電話機が近くなる、もう少し近づくとガチャンと雑音が聞こえて全ての非日常は無かったことになる。ガチャン……終わりを確信して座っていた椅子へ足を数歩進めた、忘れてしまおうた、忘れてしまおうと自分の中でみっともない決意が生まれた。机の上のオムライスとスプーンに集中が向く、電話がかかってきた事実を無かったことにしてオムライスを食べ続けることにした。
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