はじめてのこきゅうで

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  ある日   とても死にたくなった   それは衝動的な感覚ではない   なんとなく 疲れてしまったのだ。       沢山の命を見下ろしながら ビルのフェンスの淵に立った。   きらきらと馬鹿みたいに光るネオンは 自己主張と隠すための化粧に見えて この街も自分とおんなじなんだなぁ と ぼんやりと考えていた       もう なにもかも はじめからなかったことに   そうすれば つぎは きれいなせかいだろ?       一歩 一歩     歩分を進める     恐怖は全くなく 突き動かされるように  
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